フリーランス音楽家の徒然日記

茅ヶ崎市↔︎国分寺市のフルート教師

交通費の経費処理

 事業にかかる交通費は経費にする事ができますが、レシートや領収書をもらうのに一手間かかるものでもあります。おそらく交通系ICカードを利用する方が殆どかと思いますが、私はスイカと事業用のクレジットカードが一体になったものを使っているので、私が行う経理処理は以下のとおりです。

月に一度クレジットカードの明細をチェック

 オートチャージ機能を使っているので、チャージの履歴を確認して、複式簿記だと[日付/旅費交通費/チャージ額/未払金/チャージ額]で処理して、摘要には「スイカオートチャージ」と記載します(画像参照)。年末までに各月の明細のPDFも保存しておきます。

 オートチャージを使わず現金でチャージした場合、券売機でチャージの都度領収書を発行して保管し、[日付/旅費交通費/チャージ額/現金/チャージ額]と処理します。

旅費交通費の仕訳

上の画像は私が愛用している「エクセル簿記」で旅費交通費を仕訳した時の図です。以降、仕訳の仕方を記す際は[日付/借方の勘定科目/借方の金額/貸方の勘定科目/貸方の金額]という形で表記します。借方と貸方の意味や簿記の仕組みについてはここでは割愛させていただきますが、以下のリンクなどを参考にしてください。

lab.pasona.co.jp

交通系ICカードの利用履歴を記録する

 もう一つ大事なのは、チャージ額だけでは本当に交通費に使ったのかを証明出来ないので、「いつ、どこからどこで、何に、何のために乗ったのか」を記録しなければなりません。ICカードの乗車履歴は券売機で履歴印字をして、それをもとに交通費の内訳を記すエクセルファイルを作成します。これが毎月の処理の中でもっとも面倒かもしれません…。

 私は以下のような形で毎月表を作っています。

交通費内訳(例)

交通手段が空欄のところは駐輪場代です。日付、行先、交通手段(電車、バス、タクシー等)、区間、往復か片道かと金額を書きます。コメントは任意ですが、何の仕事だったのかとか、どこに指導に行ったなどをメモしておきます。

自家用車や原付バイクなどで移動した場合は?

 自家用車、原付バイクなどを利用した場合、完全に事業用と分けている場合を除き、殆どの方はプライベートの時にも使用している車やバイクをお使いだと思います。その際は「家事按分」といって事業にどれくらいの割合で使用しているかを計算し、事業に使用している分だけガソリン代などを計上することが出来ます(ガソリンは燃料費や消耗品費で仕訳)。しかし50%はなかなか認めてもらえないようなので、色々調べてから計上することをおすすめします。私も何年か前は原付で仕事に行くことがあったので、その際は走行距離を計算して、原付の一般的な燃費などから家事按分率を割り出して、ガソリン代を経費にしていました。

biz.moneyforward.com

事業用カードでプライベート移動をしてしまったら?

 スイカ2枚持ちなのでたまに間違えてしまうことがあります。その際は間違えたことをちゃんと覚えておくことと、ICカード利用履歴ファイルにきちんとメモしておきます。そして帳簿に複式簿記なら[日付/事業主貸/利用金額/旅費交通費/利用金額]と処理して、摘要には「プライベート利用」などと書いておきます。つまり「交通費としてチャージ額を計上していたけれど、そのうち一部をプライベートで使ってしまったよ」という意味です。

プライベートカードで事業関係の移動をしてしまったら?

 今度は逆のパターン。この場合複式簿記では[日付/旅費交通費/利用金額/事業主借/利用金額]となり、摘要には利用区間などを明記しておきます。また、その時のプライベートカードの利用履歴も印刷しておけばOKです。証明に使えるものはとにかく取っておく、記録しておく、これが鉄則です。

オートチャージで貯まったポイントは事業収入になる?

 私はカード残高が1,000円を切るとオートチャージされるようにしています。オートチャージにするとポイントが貯まるため、かなりお得なのです。事業用のICカードで貯まったポイントは一時所得という扱いになりますが、50万円分以下ならば申告の必要はない事になっています。50万円分以上のポイントがつくことは稀だと思いますので、あまり気にしなくて良いようです。

 ただしアフィリエイトなど営利目的で得たポイントは雑所得となり、しっかり課税所得になってしまうので注意しましょう。

d-money.jp

その他交通費になりそうなもの

 自転車の駐輪場代はいつもレシートを印字して経費にします(ただしこれもプライベートな移動や、給与をもらっているお仕事への通勤に使っている場合は経費に出来ない可能性あり)。また、自家用車の燃料代などは上記のように家事按分が必要な上、どれくらい認めてもらえるかは税務署の判断によりますが、楽器の運搬のために借りたレンタカー代などは計上しやすいと思います。利用明細などをきちんと取っておきましょう。

biz.moneyforward.com