フリーランス音楽家の徒然日記

茅ヶ崎市↔︎国分寺市のフルート教師

いざ開業!その前にしておくと良い事

 フリーランスの音楽家として開業する事を決意したら、2つの書類を税務署に提出します

青色申告をしようとする年の3月15日まで(1月16日以降に、新たに事業を開始した場合は事業開始から2カ月以内)に、税務署への「個人事業の開業・廃業等届出書」と「青色申告承認申請書」の提出が義務付けられています。

【2022年(令和3年分)】青色申告とは? 節税メリットや必要な手続き、申告方法をわかりやすく解説 | 経営者から担当者にまで役立つバックオフィス基礎知識 | クラウド会計ソフト freee

実際に提出してみると分かりますが、想像以上にあっさり受理されます。これで晴れて個人事業主です。

 しかし税務署に個人事業主宣言をしただけでは業務はスタート出来ません。私が開業の際に準備したことをお話しします。

事業用の銀行口座を用意する

 個人事業主になったら、お金の出入りを事業に関する事とそれ以外に分けておくと帳簿が楽になります。本当はお財布も事業用とプライベート用に分けた方が良いのですが、ズボラな私は分けていません。そのかわり毎月定期的に「事業用の財布からプライベートの財布に出金しました」という経理処理をしています。

 事業用口座と言っても、法人でない限りは普通の個人の銀行口座で大丈夫です。私は殆ど休眠状態だったゆうちょ銀行の口座を事業用にしました。ネットの商品の売上などはその口座に入るようにして、入出金をその都度帳簿に記録します。ネット銀行の口座でも良いと思いますが、まれに引き落とし口座に出来なかったり、入金先に指定出来ないこともあるので、なるべく不便のない口座が良いと思います。

事業用のクレジットカードを用意する

 クレジットカードも事業用と分けるのが一般的で、私も分けています。引き落とし口座は先ほどの事業用口座に指定して、引き落としがあったら帳簿につけます。私は後ほど述べる交通系ICカードと一体になっているものを使っているので、チャージした交通費が主な利用です。その他仕事用にネットで買い物をする時に使います。

 事業用のクレジットカードでプライベートの買い物をしてはいけないかというと、そんなことはありません。ちゃんとプライベートで使った事を帳簿につければOKです。また、プライベートのクレジットカードで事業用の出費をした場合も、帳簿に処理すれば大丈夫です。なので、事業用のクレジットカードは必ずしも必須ではありません。

事業用の交通系ICカードを用意する

 私は事業用とプライベート用で交通系ICカードを使い分けています。事業用は事業に関する移動用、プライベート用は給与を頂いているお仕事への通勤(交通費支給)や、その他個人的な移動用です。給与の場合、雇用主が給料とは別に交通費を支給するという形になっているので、支給された交通費は所得に含まれません(雇用主の経費)。しかし稀に単発の仕事などで、給与(源泉徴収済み)を頂いたけれど交通費も全て給料の一部として支給される場合があり、その場合は事業用の交通系ICカードを利用して自分で交通費を経費に計上します。そうしておかないと、頂いた給与が全て所得になってしまいます。

 オススメはJREカードやルミネカードなど、良く使う駅ビルで利用出来て、交通系ICカードと一体となっているクレジットカードです。オートチャージ機能を使うとかなりポイントが貯まります。そのポイントは事業収入にする必要がなく、プライベートで何か欲しい時に使ったり、JRでしたらグリーン券に替える事が出来たりします。経費にならない出費に使うのが良いでしょう。年会費が毎年かかるカードの場合、事業用カードの年会費は経費にできます。

 電車移動が少ない方や駅ビルを利用することが無い方は、自分にとって使い勝手の良いカードにしましょう。

帳簿を用意する

 ここが青色申告をするなら最も大事なところです。私は前の記事でもご紹介した「エクセル簿記」を利用しています。

 

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クレジット決済が多い方や、収入が振り込まれる事が多い方は、最近一般的になったクラウド会計(freeeなど)も便利だと思いますが、毎月1,000円前後の出費は小さくないので、私は使っていません。

書類保管ファイルを用意する

 こちらも前の記事でご紹介しましたが、私は日々のレシートや領収書を一時的に保管するファイルと、確定申告を終えた後の書類を保管するファイルの2つを用意しています。電子帳簿保存法により、帳簿を紙で取っておかなくて良くなったので、紙で保管するのはレシートの束と保険料関係の書類などです。

領収書を作れるようにしておく

 領収書を求められる場面があるかもしれませんので、100円均一などで買っておきましょう。また、ネットでの取引の場合はPDFファイルにして領収書を送る事になるので、あらかじめテンプレートを作っておくか、ネットで使いやすいものを探しておきましょう。

 

お金周りでまず必要な準備は以上のような感じになります。この辺りを最初にしておかないと、いざ帳簿をつけるときに困ってしまうので、予め準備をしておきましょう。